ブルーハーツが聴こえる
『ハンマー(48億のブルース)』28歳の一希は、同棲して3年になる劇団員の彼氏の浮気現場を目撃してしまう。しかし怒りや不安をぶつけることができず、葛藤をひとりで抱え込む一希。職場の先輩や店に入り浸っている女子高生二人組はヘコんでいる彼女を放っておけない。一希が仲間たち三人と起こした行動とは!? 『人にやさしく』遥か未来、刑務所惑星を目指す囚人護送船。強制労働に従事させられるこの船を、突如、流星群が襲った。機体を破壊され、彷徨う宇宙船。その中には謎の若い男、女、凶悪兄弟、静かな老紳士……そして看守らのわずかな生存者がいた。生き残った彼らに希望はあるのか――。 『ラブレター』脚本家として活躍する大輔は、自分の高校時代を題材にシナリオを書き進めていた。そのうちなんとトイレから25年前にタイムスリップしてしまう。それは大輔が片想いしていた美少女・彩乃が事故で亡くなった日。彩乃と再会した大輔は彼女を死なせまいと奮闘するが――。『少年の詩』1987年、クリスマス。団地に住む鍵っ子の健(たける)は朝から母親と喧嘩して一人ぼっちの誕生日を迎えようとしていた。TVに映る憧れのヒーローも虚しく感じる・・・彼は、頭を悩ませる重大な秘密を抱えていた。そんな彼にあるプレゼントが届く―。 『ジョウネツノバラ』最愛の女性を亡くしてしまい、狂おしいほどの喪失感にとらわれた男。葬儀が執り行われたものの、彼はその女性をいつまでも自分のそばに置いておきたいと願い、亡骸を車椅子に乗せて奪い去るという暴挙に出る。男は女と共にアパートの狭い部屋で暮らし始めるが――。 『1001のバイオリン』福島原発の元作業員・達也は、震災のあと、家族4人で東京に移り住んでいた。妻子たちが順調に東京での生活に慣れていく中、達也だけは就職先も決まらない。そんな中、福島から作業員時代の後輩が訪ねてきた。やがて達也は後輩を連れて、立ち入り禁止の区域に分け入り、残してきた飼い犬のタロウを探しに奔走するのだが――。
出演 尾野真千子、角田晃広、市原隼人
監督 飯塚健、下山天