甘い歌声が魅力のソウルポップシンガー、チャーリー・プース。彼をピアノの前に座らせれば、瞬く間にヒット間違いなしのフックを思い付くことだろう。1991年生まれ、ニュージャージー出身の彼は、4歳の時にピアノを教え始めた母親のおかげで早くに才能が開花し、10歳になるころにはジャズを学び、12歳で自分の歌声が持つ力に気付いていた。「教会に行って、いつも同じ賛美歌やゴスペルソングを聴いていた」と、彼はApple Musicに語っている。「僕に絶対音感があるのは、完全に教会音楽のおかげだと思う」それから10年後、プースはバークリー音楽大学でミュージックプロダクションとエンジニアリングの学位を取得したが、そのころにはすでに投稿動画が口コミで大人気となり、トーク番組司会者のエレン・デジェネレスのレーベル、elevenelevenと契約していた。最終的にはAtlantic Recordsと契約し、メーガン・トレイナーと共演したスウィングするドゥーワップバップ「Marvin Gaye」と、ウィズ・カリファと強力なタッグを組んで2015年を代表するヒット曲になった「See You Again」という二大コラボレーション曲を共作／共同プロデュースすることになる。2016年のデビューアルバム『Nine Track Mind』では、「One Call Away」や、セレーナ・ゴメスをフィーチャーした「We Don’t Talk Anymore」など、より洗練されたポップの楽曲でその実力を見せつけた。そして音楽性と人脈をさらに広げ、2018年の『Voicenotes』では、ダリル・ホール＆ジョン・オーツの楽曲からの引用やジェイムス・テイラーとの共作に、ボーイズIIメンやKehlaniとのデュエット、さらに世界的な大ヒット曲「Attention」など、ベースを効かせたR&Bとエレクトロファンクをスリリングに取り合わせてみせた。そして何よりも、彼の美しくしなやかなファルセットが聴く者を魅了し、すべてのものを愛に満ちた歌に変えてみせるのだ。