Tchaikovsky: Symphonies Nos. 1-6

Tchaikovsky: Symphonies Nos. 1-6

チャイコフスキーの作品を深く愛したヘルベルト・フォン・カラヤンは特に交響曲第4番、第5番、第6番を得意とし、楽曲に対する敬意にあふれた名演を重ねた。一方で、第1番から第3番に関してはそれぞれ一度きりのレコーディングに留まったのだが(録音は1978年と1979年)、2016年にリリースされたアルバムにはこれら6つの交響曲がすべて収録された。そのアルバムを2021年に空間オーディオでリマスターしたのが本作だ。ここでは音源を単にリミックスするのではなく、元のステレオ音像をより強化するマスタリングによって素晴らしいサウンドを実現している。チャイコフスキーの作品と向き合う時のカラヤンは冷静と興奮のちょうど真ん中にある実に適切な表現を行っており、それによって作品も現在まで生き生きとしている。とりわけ第4番から第6番は非常に質の高いレコーディングとなっている。また、前半の3作の中では第2番がハイライトといえる。絹のように繊細な弦楽、しなやかな木管、適度に力強い金管、そして印象的なリズムと共に、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は崇高ともいえる音空間を生み出している。

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