「グラディエイター」

「グラディエイター」

リドリー・スコット監督による2000年公開の映画『グラディエイター』は、いつくもの部門でオスカーを獲得した名作だ。主演のラッセル・クロウはベストの演技を披露し、ハンス・ジマーが手掛けた音楽も映画にパワーとインパクトを加味した。またオーストラリアの歌手で作曲家、リサ・ジェラルドの滋味豊かなボーカルが味わえる主題歌「Now We Are Free」は、ジマーのあまたある楽曲の中でも最も美しいメロディを持つものの一つであり、この曲の人気によって本作のサウンドトラックは商業的にも大きな成功を収めた。映画のテーマであるローマ帝国の残虐性をドラマチックに描いたジマーの音楽は、ホルストの『惑星』の「火星 - 戦争をもたらす者」を思わせ、実際にホルストの作品を管理する財団から盗作で訴えられもした。また、一方ではアルメニアの管楽器“ドゥドゥク”や、ダルシマーに似た中国の打弦楽器“揚琴”などの民族楽器がスコアに盛り込まれており、そのサウンドは多彩でユニークなものとなっている。

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