西海岸のヒップホップシーンを代表するプロデューサーとして活躍してきたドクター・ドレーが、1999年にリリースしたセカンドアルバム。ソロアーティストとしての存在感を強く印象づけた前作「The Chronic」から7年。その間にスヌープ・ドッグとエミネムを世に送り出してプロデューサーとしても揺るぎない名声を得た彼が、一世を風靡したGファンクサウンドを進化させ、その先へと歩を進めたのが本作だ。"The Next Episode"のようにサンプリングセンスが光る曲だけでなく、"Still D.R.E."などで聴くことができる鍵盤や弦楽器の生演奏を駆使したシンプルかつ緻密でパワフルな音像は、2000年代以降のヒップホップサウンドのお手本になったと言っても過言ではない。シーンの最重要プロデューサーとしての地位を決定的にした金字塔的な作品。