山下達郎と大滝詠一がコーラスで参加している1曲目の"蝶々-San"は、イントロから本人による三味線とニューオーリンズテイストなバッキングが絶妙な調和を見せる。まさに当時の細野が提唱していたチャンキーサウンド、すなわち細野流ごった煮サウンドの神髄といえる仕上がり。カリプソ、ブギウギ、スカといった要素を巧みに取り込み、独自のエッセンスをまぶして仕上げる"ソイソースミュージック"の手法は、本作でも最大限に発揮されている。狭義の"ロック"に対するこだわりを捨てる代わりに、エキゾチカの自由さを手に入れた彼の音楽性の探求はその後の作品へと続いていく。
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