バイカ

バイカ

セルビア生まれでフランスを拠点に活躍する気鋭のバイオリニスト、ネマニャ・ラドゥロヴィチは、本作でリスナーを「バイカ」(セルビア語で「おとぎ話」)の世界へと誘う。冒頭を飾るのは、ジョージア(旧グルジア)出身の作曲家ハチャトゥリアンが、自らのルーツであるアルメニアの民謡のエッセンスを取り込んで書いた力作「ヴァイオリン協奏曲」だ。ラドゥロヴィチの電撃的ともいえる強烈なパフォーマンスが、リスナーの耳をくぎ付けにする。リムスキー=コルサコフが「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」の主人公を題材に書いた名作「シェヘラザード」では、ロマ音楽の雰囲気をまとった新たなアレンジがラドゥロヴィチの魅力を際立たせている。アルバムの終盤でリスナーをイスタンブールのミステリアスな街角に連れ込むのは、ラドゥロヴィチと同世代で同じセルビア出身の作曲家、アレクサンダル・セドラルの作品。全編にわたって、希代のバイオリニストの快演とエキゾチックな音のイメージトリップを存分に堪能できる。

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